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シックハウス症候群平成15年の法改正により、建材に含まれるホルムアルデヒドやトルエン、キシレンといったVOC(揮発性有機化合物)に対する規制が強化され、今の住宅はどれもF☆☆☆☆というVOCの非常に少ない建材が使われています。 F☆☆☆☆認定であれば住宅に無制限に使用できますが、F☆☆☆☆といってもJISの規格によればホルムアルデヒドの放散量は平均0.3mg/L、最大0.4mg/Lが許されており、0(ゼロ)ではありません。 建て売り住宅やハウスメーカーの住宅で、玄関に入ったとたんに息のつまる住宅があります。 こういった住宅は、床はウレタン塗装の複合フローリング(ベニヤに薄い木を貼ってキズに強いツルツルした塗装を施したもの)、壁・天井はビニールクロス、内部のドアはプラスチック系心材に木目調のビニール系シートを貼ったもの、ついでに窓枠も同材料で揃えられており、特に床やドアがきれいで光って見えます。 私の設計の住宅の見学会では、多くの人が「木の香りがする」といって喜ばれます。 先の「匂う」家のと一番の違いは、ある程度VOCは含みながらも呼吸する材料を使っているということです。 ウレタン塗装のフローリングは水をこぼしてもヘッチャラだし、キズもつきにくいですが、木の呼吸を殺しています。 VOCを含まない自然系の塗料はウレタンほど強くはなく、杉そのものも非常にキズがつきやすい木材ですが、素足に心地よく、木材の呼吸を損ないません。
建材そのものから発生するVOCは確かに少なくなっており、シックハウス症候群という症状にまで至る被害はほとんど無くなったと云えるでしょうが、全く安心であるとはいえないのが現状です。 |
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